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ラピュタ阿佐ヶ谷20周年記念アンコール特集へのリクエスト作品

東京都内の名画座であるラピュタ阿佐ヶ谷にて、開館20周年を記念したアンコール特集がこの11月より開催されます。
それに先駆け、7月末までを締め切りとしたリクエスト作品の募集(※過去に同劇場で上映された作品からの選出に限る)が行われました。

ロビー設置の応募箱に手書きの応募用紙を入れる形式でしたが、「応募枚数に制限なし」とのことだったので、それをいいことにひとりで大量の枚数を書いてしまいました。
私は(戦後の)日活映画が好きなのでやはり日活作品の選出が中心で、次いで大映作品を…というセレクトでした。

そして2カ月余り。先ごろそのアンコール特集の全プログラムが発表されましたが、自分のリクエスト作も何本か入れてもらって嬉しい限りです(あれだけ大量に書けばそりゃ入るとも言えますが…)。

公式サイト上での発表がまだなのでリンクができませんが、じきに内容がアップされるものと思います。
応募した大勢の人たちの思い入れが結集した、一見すると地味だけれど、とてもいい作品が並んだラインナップになっていると感じました。

というわけで、自分が書いたリクエスト全作品も、この場に書き留めておきます。
あれこれ自分なりに考えて大真面目に応募用紙を書き続けたのは、この夏の良き思い出です(ホントにこれ以上もない個人的な思い出ですが…)。


自分が応募した枚数は合計60枚。
60作品の内訳は、日活47本・大映10本(大映東京9本・大映京都1本)・東映2本(東映京都1本・東映東京1本)・東宝1本(※宝塚映画製作・東宝配給) という形になりました。


応募用紙に実際に書いた内容を、文章の下書きを元に、以下の順に文字を起こしました。
・作品名と作品情報
・ラピュタの過去のどの特集で上映されたか
・リクエスト作品へのコメント

作品情報および過去の特集情報は、実際に応募する時も、また今回このブログ記事を書くにあたっても、一貫して以下のページを参考にしています。
(このブログ記事に関しては、以下のページからさんざんコピペにて引用をさせてもらっています。)

◎ラピュタ阿佐ヶ谷 アーカイヴ〔過去の上映作品〕
http://www.laputa-jp.com/laputa/acv/index.html



・・・・・リクエスト作品1本目から10本目まで・・・・・

◎六三制愚連隊
1960年(S35)/日活/監督:西河克己

 日活青春グラフィティ 泣いて、笑って、突っ走れ! [11.05.01~11.06.25]

リクエスト企画を知り、まっ先に浮かんだ1本です。私は神戸瓢介という俳優のファンですが、ラピュタで上映された出演作で、唯一見逃していて心残りな作品なのです。和田浩治主演作も大好きですし、その点でも大いに興味があります。



◎風流温泉 番頭日記
1962年(S37)/宝塚映画/監督:青柳信雄

 映画×温泉 湯けむり日本映画紀行 [07.06.10~07.08.04]

さえない番頭さんの小林桂樹が環境が変わって別人のように輝き、また環境が変わると元に戻り…というのが、何やらファンタジーめいた不思議な作品でした。たまたま観たのに、なぜかずっと忘れがたい1本です。


◎ヤングパワー・シリーズ 大学番外地
1969年(S44)/大映東京/監督:帯盛迪彦

 教室群像 ─映画の中の「学び」の風景─ [12.11.04~12.12.22]

ニセ学生をめぐるシリアスな人間模様が素晴らしい、帯盛迪彦監督の渾身作。梓英子と峰岸隆之介の組み合わせも新鮮だし、プリントの状態もかなり良かったと記憶しています。


◎花嫁は十五才
1964年(S39)/日活/監督:江崎実生

 人生の一大事!波瀾万丈♡マリッジ大作戦 [13.06.23~13.07.27]

和泉雅子・山内賢の組み合わせは私にとっては「神コンビ」ですが、2人のコンビ作の中でも出色の出来。デビュー作の江崎実生監督が青春のやみくもさを緊張感を持って描いていました。北区周辺のロケも秀逸。


◎結婚の条件
1963年(S38)/日活/監督:斎藤武市

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第21弾 浅丘ルリ子 [05.05.08~05.07.02]
 昭和の大流行作家・源氏鶏太の映画アルバム/日日哀歓 [11.02.13~11.03.26]

浅丘ルリ子がごく普通のBG役をはつらつと演じていましたが、義兄役には二谷英明、求婚者の三青年には小高雄二・川地民夫・山田吾一と、男優陣も豪華。たまたま東日本大震災の直後に観たので「こういう明朗な映画がじつはどれほど大切なものか」と涙ながらに考えたのを思い出します。


◎青春を返せ
1963年(S38)/日活/監督:井田探

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第24弾 芦川いづみ [05.10.23~05.12.17]
 日活青春グラフィティ 泣いて、笑って、突っ走れ! [11.05.01~11.06.25
]

井田探監督はSPのコメディ作などで力を発揮しましたが、こういう社会派の作品も残したことを広く世間に知らしめたいです。芦川いづみの入魂の演技も、再映でじっくり味わってみたいです。


◎七人の刑事 終着駅の女
1965年(S40)/日活/監督:若杉光夫

 お茶の間からスクリーンへ! 劇場版のおたのしみ [14.01.05~14.03.08]
 ミステリ劇場へ、ようこそ。【2014】 [14.09.21~14.11.22]
 東京映画地図 [15.12.20~16.02.20]


ポㇾポㇾ東中野で突如発掘上映(?)されたのちに、今作品を世に普及させてきたのは、まぎれもなくラピュタの功績だと思います。劇団民藝ユニット映画の質の高さ、テレビシリーズの人気メンバーと日活俳優たちの交錯など、全てが心に残ります。


◎事件記者 影なき男
1959年(S34)/日活/監督:山崎徳次郎

 記者物語 ─ペンに懸ける [12.02.05~12.03.24]
 事件記者 BUN-YA SPIRITS [14.01.11~14.03.09]
 日活アルチザン 山崎徳次郎の仕事 [16.04.27~16.07.15]
 石上三登志スクラップブック刊行記念/ミステリ劇場へ、ようこそ。{2018}
   [18.02.18~18.04.21]


事件記者シリーズ12本(日活版10本+東京映画版2本)はどれも面白く、とても1本にはしぼれませんが、無理に1本選んでみました。この日活版第5作は、シリーズ屈指のカッコいいオープニングが忘れられません。
(でも必ずしもアンコール特集でなくとも、2~3年後にまたシリーズ全体で観たいような気も。)


◎十七才の抵抗
1957年(S32)/日活/監督:井上梅次

 娯楽の達人 監督・井上梅次の職人芸 [12.09.09~12.11.03]

日活版『浮草物語』のようだと思いながら観ましたが、小林重四郎演じる旅芸人一座の座長が非常に味わい深かったです。
(関係ないですが、今作が観たいがために会社行事をさぼったことなども思い出されます。)


◎襲われた手術室
1960年(S35)/大映東京/監督:阿部毅

 ミステリ劇場へ、ようこそ。【2014】 [14.09.21~14.11.22]


コンパクトにまとまったサスペンスの佳作だと思いました。それまで『たそがれの東京タワー』しか知らなかった阿部毅監督ですが、同じ特集で上映された『犯行現場』ともども、なかなかの好感触でした。



・・・・・リクエスト作品11本目から20本目まで・・・・・

◎月は地球を廻ってる
1959年(S34)/日活/監督:春原政久

 日々是好日 監督・春原政久 [05.10.09~05.11.05]
 世紀の大怪優II 西村晃MAGIC [12.05.27~12.07.14]


西村晃特集のチラシ中面のメイン写真に使われた作品でしたね。フラフープを回す西村晃の姿のキュートだったこと! 中島そのみの歌うテーマ曲もステキです。


◎東京ナイト
1967年(S42)/日活/監督:鍛冶昇

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第54弾 和泉雅子 [10.06.20~10.08.14]
 蔵出し!日活レアもの祭 [13.09.22~13.11.23]

日活青春スタアたちが繰り広げる原色の夢。タイトル曲をバックにした、カラフルでポップなオープニングも最高。和泉雅子さんの楽しいトークの思い出と共に。


◎大幹部 殴り込み
1969年(S44)/日活/監督:舛田利雄

 蔵出し!日活レアもの祭 [13.09.22~13.11.23]

渡哲也と舛田利雄監督の顔合わせの中でも、より「青春群像劇」の面が強調された作品かなと。日活レアもの祭はどれも楽しかったですが、今作品に出会えたのは収穫でした。



◎青春ア・ゴーゴー
1966年(S41)/日活/監督:森永健次郎

 日活青春グラフィティ 泣いて、笑って、突っ走れ! [11.05.01~11.06.25]
 素晴らしき哉、SHOWBIZ人生! [13.02.24~13.04.20]


日活ヤングアンドフレッシュに加えての浜田光夫で、華やかな顔ぶれの歌謡映画。若者たちが、みなどこか優しげに描かれているのも好きでした。


◎拳銃0号
1959年(S34)/日活/監督:山崎徳次郎

 日活アルチザン 山崎徳次郎の仕事 [16.04.27~16.07.15]

山崎徳次郎監督による不思議なムードの物語。のちの流れ者シリーズなどと比べてみても、山崎監督の特性がよりはっきり出ている1本ではないかと。ラピュタでのニュープリント作、ぜひまた観たいです。


◎OL日記 濡れた札束
1974年(S49)/日活/監督:加藤彰

 愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選
   [08.04.06~08.05.17]
 加藤彰 たゆたう愛 [15.02.28~15.05.29]

ラピュタでのニュープリントでこの作品が劇場で観られるようになった意義はとても大きく、以降は他館でも上映されて、作品の評価がどんどん上がっていきました。加藤彰監督のただ一度のトークショーが、今となっては夢のようです。


◎OL日記 牝猫の情事
1972年(S47)/日活/監督:加藤彰

 加藤彰 たゆたう愛 [15.02.28~15.05.29]
 忘れられない中川梨絵 [17.11.04~18.01.19]


VHSでもDVDでも観たけれど、劇場で観る機会はもうないかもと思っていたところでのニュープリントに感謝です。ラストの海岸のシーンの息をのむ美しさに、フィルムの持つ底力のようなものを感じました。


◎ある見習看護婦の記録 赤い制服
1969年(S44)/大映東京/監督:臼坂礼次郎

 大映ハレンチ青春白書 キケンなお年頃★ [11.08.13~11.10.21]
 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第87弾 南美川洋子 [17.10.22~17.12.30]


大映五人娘もので一番好きな作品。昨年の南美川洋子特集でも、大映のこの時期のガーリー青春映画がいかに素晴らしいかが世に伝わったのではと。ちなみに南美川さんはこの作品ではトークをしていませんでしたし、ぜひ…。


◎続 セックス・ドクターの記録
1968年(S43)/大映東京/監督:弓削太郎

 大映ハレンチ青春白書 キケンなお年頃★ [11.08.13~11.10.21]

大映ハレンチ路線の中でも、楽しく観られる娯楽作だったかと。南美川洋子が進行役でキュートさをふりまいていました。ちなみにこの作品での南美川さんのトークなどもぜひ聴いてみたいような。


◎与太郎戦記
1969年(S44)/大映東京/監督:弓削太郎

 芸に生きる -映画を彩る芸能・芸術- [16.02.21~16.04.09]

これは見逃している作品でもあり、いずれ上映の機会があればと待望しています。フランキー堺と南美川洋子のコンビネーションが楽しみ。うるさいようですが、この作品での南美川さんのトークなどもぜひ聴いてみたいと、これまた待望しております。


・・・・・リクエスト作品21本目から30本目まで・・・・・

◎君が青春のとき
1967年(S42)/日活/監督:斎藤武市

 日活青春グラフィティ 泣いて、笑って、突っ走れ! [11.05.01~11.06.25]


吉永小百合の職業婦人もので、心血注いだ仕事が成し遂げられずに終わるというビターなラスト。厳しくもあたたかい上司役の内藤武敏とのやりとりが泣けました。


◎さようならの季節
1962年(S37)/日活/監督:滝沢英輔

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第73弾 吉永小百合 [14.06.08~14.08.09]

ブラジル移民を題材に別れゆく若い男女をていねいに描いた作品。個人的には、ほろ苦い展開の吉永小百合作品には「当たり」が多いと感じています。


◎わが命の唄 艶歌
1968年(S43)/日活/監督:舛田利雄

 俳優 佐藤慶 [09.10.18~09.12.05]
 孤高の名優 佐藤慶 [10.08.29~10.10.02]
 素晴らしき哉、SHOWBIZ人生! [13.02.24~13.04.20]
 vivid:日活文芸映画は弾む [17.06.18~17.08.19]

湯布院映画祭の舛田利雄特集の折にニュープリントされましたが、自分も少し寄付をしたので思い入れがあります。そしていつの日かラピュタでも舛田利雄監督特集を…と希望します。


◎孤獨の人
1957年(S32)/日活/監督:西河克己

 映画のすべてを記録する 白鳥あかねスクリプター人生 [14.06.15~14.08.09]
 vivid:日活文芸映画は弾む [17.06.18~17.08.19]


ラピュタでのニュープリント。異色作ながらも、若手俳優たちをメインにした正統派の青春映画にまとまっているのが、さすが西河克己監督だと思いました。


◎隠し妻
1972年(S47)/日活/監督:小沼勝

 映画のすべてを記録する 白鳥あかねスクリプター人生 [14.06.15~14.08.09]

ラピュタでのニュープリント。小沼勝監督と、脚本家としての白鳥あかねさんとの組み合わせは興味をひきました。


◎誘惑
1957年(S32)/日活/監督:中平康

 孤高のニッポン・モダニスト 映画監督・中平康 [09.04.12~09.05.30]
 溌剌<HA・TU・RA・TU>たる昭和の女たち ─脚本家・井手俊郎のめくばせ─
   [16.06.12~16.08.13]


オールタイムベストの1本なので、がまんしきれず結局リクエストします。中平康特集の時に何年ぶりかでこの作品に再会した時は心底うれしかったです。まさに涙涙でした。


◎花弁のしずく
1972年(S47)/日活/監督:田中登

 愛と官能のプログラム・ピクチュア 日活ロマンポルノ名作選
   [08.04.06~08.05.17]
 忘れられない中川梨絵 [17.11.04~18.01.19]


かつて有志でのニュープリント活動に参加した思い出の作品です。年月が経ち、中川梨絵さんも他界されてしまいましたが、このプリントだけは(ややくたびれつつも)現役で働いているのだなと。


◎東京ドドンパ娘
1961年(S36)/日活/監督:井田探

 素晴らしき哉、SHOWBIZ人生! [13.02.24~13.04.20]
 春爛漫 歌と踊りの銀幕祭典 Dancing,Singing! [15.03.15~15.05.16]


渡辺マリを盛り立てるべく、多彩な俳優や喜劇人が適材適所で活躍。観終わってちょっと幸せな気分になる楽しい作品でした。


◎夜明けのうた
1965年(S40)/日活/監督:蔵原惟繕

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第21弾 浅丘ルリ子 [05.05.08~05.07.02]
 歌謡曲黄金時代 1960's [09.12.06~10.01.30]
 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第81弾 浅丘ルリ子 [16.06.26~16.08.27]

何度も上映されているのに、なぜか阿佐ヶ谷のスクリーンでは観る機会がなく、今度こそということで。浅丘ルリ子の「自分探しの心の旅」みたいな映画だと思いました。


◎集団奉行所破り
1964年(S39)/東映京都/監督:長谷川安人

 俳優 佐藤慶 [09.10.18~09.12.05]
 孤高の名優 佐藤慶 [10.08.29~10.10.02]


骨太でいてしみじみとした優しさもある、素晴らしい群像劇。主要人物たちが全員それぞれにカッコ良く描かれていると思いました。


・・・・・リクエスト作品31本目から40本目まで・・・・・

◎わが町
1956年(S31)/日活/監督:川島雄三

 川島雄三映画祭 [00.10.01~10.28]
 この監督、この一本。 [04.05.23~04.07.03]
 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第56弾 南田洋子 [10.10.31~10.12.30]


川島雄三監督の日活時代の作品で唯一みのがしているものです。今年は監督の生誕100年で様々なイベントもあるようですが、「だからこそ名画座企画ではセレクトしにくい状況かも?」と懸念も。でも先々でもいいですので、ぜひフィルムで観る機会があれば。


◎絶唱
1958年(S33)/日活/監督:滝沢英輔

 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第21弾 浅丘ルリ子 [05.05.08~05.07.02]
 人生の一大事!波瀾万丈♡マリッジ大作戦 [13.06.23~13.07.27]

小林旭・浅丘ルリ子版『絶唱』は観る機会をのがしたままです。ラストの悲しき結婚式シーンを、あのゴールデンコンビでもぜひ観たいです。


◎坊ちゃん記者
1955年(S30)/日活/監督:野口博志

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

2003年の特集「発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画」は、今思えば全作通いつめたかったすごい特集です。その中から、今作品も含めて計8本をリクエストします。現在では上映プリントがないかも知れませんが、もしあればということで。全て未見作ですので、タイトルのみ列記していきます。


◎からたちの花
1954年(S29)/日活/監督:佐伯清

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

もし上映プリントが残っているようなら。


◎青空の仲間
1955年(S30)/日活/監督:堀池清

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

もし上映プリントが残っているようなら。


◎銀座の女
1955年(S30)/日活/監督:吉村公三郎

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]
 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第86弾 轟夕起子 [17.08.20~17.10.21]


これは国立映画アーカイブが所蔵していますが、昨年の轟夕起子特集の時は自分より数名ほど前の人で満席になったという、悲しい思い出が…。


◎地獄の接吻
1955年(S30)/日活/監督:野口博志

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

もし上映プリントが残っているようなら。


◎花の運河
1956年(S31)/日活/監督:斎藤武市

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

もし上映プリントが残っているようなら。


◎俺は犯人じゃない
1956年(S31)/日活/監督:野口博志

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

もし上映プリントが残っているようなら。


◎学生心中
1954年(S29)/日活/監督:森永健次郎

 発掘されたフィルム 戦後復活し開花した日活映画 [03.06.29~03.08.23]

これは国立映画アーカイブが所蔵しているようですので、いつか観られるかもと思うと希望が持てます。製作再開初年度の1954年作品は本当に貴重です。


・・・・・リクエスト作品41本目から50本目まで・・・・・

◎青春をわれらに
1956年(S31)/日活/監督:春原政久

 日々是好日 監督・春原政久 [05.10.09~05.11.05]

2005年の特集「日々是好日 監督・春原政久」から、今作品も含めて計4本をリクエストします。全て未見作ですので、タイトルのみ列記していきます。


◎英語に弱い男 東は東・西は西
1962年(S37)/日活/監督:春原政久

 日々是好日 監督・春原政久 [05.10.09~05.11.05]

みのがしているので機会があれば。


◎素晴らしき遺産
1960年(S35)/日活/監督:春原政久

 日々是好日 監督・春原政久 [05.10.09~05.11.05]

みのがしているので機会があれば。


◎闇に光る眼
1960年(S35)/日活/監督:春原政久

 日々是好日 監督・春原政久 [05.10.09~05.11.05]


みのがしているので機会があれば。


◎僕は泣いちっち
1960年(S35)/日活/監督:堀池清

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

2007年の特集「添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!!」から、今作品も含めて計6本をリクエストします。全て未見作ですので、タイトルのみ列記していきます。この特集も、今思えばもっとがんばって通いつめるべきでした。


◎星は何でも知っている
1958年(S33)/日活/監督:吉村廉

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

みのがしているので機会があれば。


◎未練の波止場
1958年(S33)/日活/監督:松尾昭典

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

みのがしているので機会があれば。


◎夜霧に消えたチャコ
1959年(S34)/日活/監督:森永健次郎

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

みのがしているので機会があれば。


◎非情な銃弾
1959年(S34)/日活/監督:野口博志

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

みのがしているので機会があれば。


◎あン時ゃどしゃ降り
1958年(S33)/日活/監督:森永健次郎

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]

「SPパラダイス」特集からのリクエストのうち、これが一番興味ある作品です。青山恭二がいい芝居をしているのではと。


・・・・・リクエスト作品51本目から60本目まで・・・・・

◎愛の手紙は幾歳月
1966年(S41)/大映東京/監督:富本壮吉

 戦後60年記念企画 八月十五日、その日まで。 [05.06.26~05.08.20]

みのがし作品ですが、ラピュタの過去の上映作品を確認する中でとても気になりました。木下恵介脚本というのが興味深い。


◎芸者学校
1964年(S39)/大映東京/監督:木村恵吾

 映画×温泉 湯けむり日本映画紀行 [07.06.10~07.08.04]

みのがし作品。有島一郎主演というのが良いですし、林家三平・若水ヤエ子とにぎやかな顔ぶれ。


◎青いくちづけ
1965年(S40)/大映京都/監督:井上芳夫

 百万人の作家 石坂洋次郎の映画アルバム [10.01.31~10.03.20]

みのがし作品。最近、高田美和をはじめとした60年代大映青春スターが気になっています。


◎十七才は一度だけ
1964年(S39)/大映東京/監督:井上芳夫

 百万人の作家 石坂洋次郎の映画アルバム [10.01.31~10.03.20]

みのがし作品。『青いくちづけ』ともども、大映がどう石坂洋次郎作品を映画化したか興味あり。


◎性生活の知恵 第二部
1961年(S36)/大映東京/監督:阿部毅

 昭和夫婦百景 [11.08.21~11.10.08]

みのがし作品。第一部にあたる作品は観ているので、これも観ておけば良かったです。キワモノっぽいかと思うと、割と真面目な感じの映画のような気も。


◎恋のハイウェイ
1967年(S42)/日活/監督:斎藤武市

 日活青春グラフィティ 泣いて、笑って、突っ走れ! [11.05.01~11.06.25]

みのがし作品。なかなか上映機会がなさそうな作品なのでよろしくどうぞ。


◎東京ロマンス・ウェイ
1959年(S34)/日活/監督:吉村廉

 東京映画地図② [16.10.16~16.12.17]

東京タワーの内外のロケがとにかく素晴らしい。


◎お嬢さんの散歩道
1960年(S35)/日活/監督:堀池清

 添えもの映画百花繚乱 SPパラダイス!! [07.04.22~07.06.09]
 蔵出し!日活レアもの祭 [13.09.22~13.11.23]
 昭和の銀幕に輝くヒロイン 第76弾 笹森礼子 [15.01.25~15.03.21]


坂道をかけていくヒロインが忘れられません。


◎刑事物語 前科なき拳銃
1960年(S35)/日活/監督:小杉勇

 昭和警察物語 銀幕に吠えろ [09.05.31~09.07.18]
 刑事物語 OYAKO-DEKA SPIRITS [17.04.16~17.05.20]


深江章喜さんのカッコいい悪役がまた観たいです。


◎警視庁物語 行方不明
1964年(S39)/東映東京/監督:小西通雄

 OIZUMI 東映現代劇の潮流 [15.07.12~15.09.12]
 警視庁物語 DEKA-SPIRITS [18.01.05~18.03.03]

ラピュタでのニュープリント! ビターなラストが好きです。



# by hamanokani | 2018-10-08 19:43 | 映画

配達されない「四通」の手紙

いや、まあ実際にはちゃんと配達していただいた模様ですので、これは「タイトルに偽りあり」ですね。
(神保町の某劇場さまに託して、何というか「配達」していただいたものです。
ファンとしてこれほどの良き機会はない。感謝感謝でございました。)

んで、いくらなんでも一人で沢山出しすぎだろうとは思いましたけど、
特集が4週間あったので、それにちなんでの、
ワタシの思いを込めた4通の手紙、4通のファンレターです。

彼女の3回目の大きな特集のプログラムが発表される直前のこのタイミングで、
それらを書き留めるものといたします。


【1通目】
中平康監督『誘惑』を観たのがきっかけで、芦川いづみさんのファンになりました。
多彩な人物たちが生き生きと動き回る洒脱な群像劇の中に、不意に妖精のように現れて、物語をかっさらっていくいづみさん。
まさに芦川さんでなければならない役柄、芦川さんのキャラクターなしでは成立しない映画だと思います。
ステキな映画に感謝をこめて。

【2通目】
昨年と今年の2回に渡った芦川いづみさんの特集は、どれも見ごたえある作品ばかりでした。
初めて観た『祈るひと』はとりわけ素晴らしく、芦川さん演ずるヒロインが、様々な価値観の人と出会う中で、少しずつ少しずつ変わっていく姿に胸をうたれました。
滝沢英輔監督の誠実な演出も印象に残ります。

【3通目】
芦川いづみさんが映画で演じてきた様々な女性たちは、物語の結末がハッピーエンドであれ悲劇的なものであれ、映画の中の「彼女たち」にとって、最もふさわしい道を歩んだものと信じます。
時代は変われど、現代の女性たちの悩みや喜びも根底では変わらない。
だから、映画は全く古びていないのだと思います。

【4通目】
芦川いづみさんの2回の特集の中で、芦川さんのお父さん役やお母さん役を演じる俳優さんたちとのアンサンブルを見るのが楽しみでした。
お父さん役の代表格は、何といっても宇野重吉さん。
またお母さん役(またはそれに代わる立場の人々)として、山根寿子さん、月丘夢路さん、高野由美さん、轟夕起子さんetc…たちとのやりとりが、それぞれに見どころでした。




# by hamanokani | 2016-06-12 10:57 | 映画

幕間みたいな

ええっ、そこのあなた、「日活版『事件記者』・脇役俳優アワード」の続きが読みたいって??

いや、それってね、たぶん私自身が一番読みたいからさ。



でも現在、日活『事件記者』シリーズが上映中(わーい)なのでね、
それを全部観終えた結果、アワードの結果が塗り替えられる可能性がありますからなあ。

(現在第9作まで観たところ、実際これまでの調査と食い違ってる箇所もある。
だから現実問題、すでに「塗り替わってる」わけだが。)

本日から印旛沼ロケの第10作、
いよいよシリーズ最終作が上映されるので(ほろほろ…)、
それが終わったあとに、書けるものなら続きを書きたいけれども。

ホントの話、私以外にこの分野に(つまり日活『事件記者』シリーズに出演する脇役に)興味がある人もそうそう居ないでしょうし、
だからもしも脇役俳優アワードの続きが書けたとしたら、それって完全に自分自身のためでしかないよなあ。

というわけで、「脇役俳優アワード」の続きを最も読みたいであろう人物。
それは自分だ。


それじゃ、また。
できれば(希望的観測と言うか、願望としては)また近いうちに。



あああ、それにつけても、何度観ても第9作の玉ちゃん(玉井謙介ね)が見つけられなかったのが、何とも口惜しや。




# by hamanokani | 2016-06-11 10:23 | 映画

三隅研次『なみだ川』(1967)

※以下の文章、2008年5月に記す。
(物語の内容や結末についてかなり言及しています。鑑賞前には一切のストーリーを知りたくないという方は、お読みにならないほうが良いかと思います。)

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湯布院で観た映画 ― 『なみだ川』

主人公である姉のおしず(藤村志保)の性格設定は、のんきで(今で言うところの)天然ボケ。
憶えられない諺をしょっちゅう口にしちゃあ、それがことごとく間違っていても気にしない。
うぶで、てんから大らか。
和風美人の藤村さんは、耐え忍ぶ楚々とした女のイメージの役柄もあるが、存外こういう役のほうが地に近いのではと想像してしまう。

この性格設定がストーリー上かなり秀逸だと感じられるのは、実は彼女は貧乏所帯で苦労し、実家に金をせびりに来ては家族を苦しめる放蕩者の兄まで居る…ということによる。
つまり、まじめに考えて悩み始めたらシャレにならないくらい、背負っているものは大きいのである。
しかし、のんきであることは時として人を救う。
困難な状況で、どうにかこうにか日々を明るくやり過ごせるのは、おそらく主人公がのんきだからに他ならない。
考えてもしょうがないことは、考えないことだ。
主人公おしずの調子っぱずれの大らかさに、こちらもついそんなことを思う。

対する妹のおたか(若柳菊)はしっかり者。
しゃきしゃきした気性で家のことを心配する姿を見れば、こちらが実質的な姉ではある。
惚れあった男との縁談が持ち上がるも、家のこと、姉のこと、放蕩の兄のことなどを考えれば「(嫁に)行けるわけないじゃないの」と。
姉妹が隣り合って寝る蚊帳の中、姉が寝たと思いこみ、ふと抑えていた切ない心情を吐露する妹、そして本当はたぬき寝入りだった姉が妹に気付かれぬよう涙する場面には、こちらも思わずもらい泣きである。

とにかくも、ポンポン言い合いながらも、この姉妹は仲が良い。
ふたりでどこやらへお参りに行く場面、晴天の中を行楽気分で歩む両者の、えんじ色の着物と桃色の着物の色彩の対比(そして調和)の見事さ。
若い女性ふたりが画面に出てくるというだけで、なんと映画は華やかになることか。
(そしてかなり強めの色調でその華やかさを強調するのは、実際的には照明および撮影の技なのだろう。)

また、姉が秘かに思う男に「姉と会ってやってくれないか」と妹が頼みこむ場面では、「すわ、例えばこのふたりがデキてしまうような展開だとちとマズいぞう」と観客としては小さく警戒したのであるが(すみません。ぼんくらな客なもので…)、そこはうまくしたもの、妹のおたかとこの貞二郎という男とは、多少なりとも理に聡いという点で言えばきっと「同族」なのであり、なるほどこういう二人は引き合わないものであろうよ。

さらに目を向けるべきは、このなみだが出るほど(タイトルに引っかけたわけではないが)に素晴らしい美術。
日本橋の彫金師の家族が肩寄せて生きる家が、まさに目の前に現出している。
こざっぱりとした風通しの良さそうな造りの日本家屋。
格子戸、障子、襖、階段、土間、蚊帳…と、市井の人々の暮らしが生き生きと浮かび上がるようだ。
歴史大作などにおける重厚な美術も良いが、こういうものを難なく当たり前のように作り上げるところに、大映京都の美術の凄さを感じる。
美術としてガッツリ作りましたよという感じでなはく、「そこに○○がある」というのを意識させずに物語世界に連れて行くのが、真の意味での美術の仕事だろう。

細川俊之演ずる貞二郎は、ニヒル風味がキャー素敵てなところ(誰もが認める細川の美声も、それに一役買っている)。
でもただの色男ではなく、彼なりの生真面目さや諦念も裏にほのめかされている。
最初はおしずを冷たくあしらっていたものの、結局は彼女の「おたふく」的な情の深さにほだされ(原作は山本周五郎『おたふく物語』)、一足飛びにいきなり深い仲に。
でもコレ、遊び人として生きてきた細川の気持ちの表現としては、むしろ誠意のように思われなくもない。
「そこから始まる愛もある」ってやつである。

やくざな兄役の戸浦六宏の容貌には「若い頃から悪人顔だったんだなあ」とびっくりだが、そのどこまでもワルな兄が、おしずの覚悟を知り、最後の最後に「もう来ねえよ、あばよ」と家族の前からあっさり去っていく場面はひどく泣かせる。

でまた、やっとの思いで縁切りした兄を別れ際につい追ってしまう藤村の姿には、もうどうしようかと思うくらいに泣けて…。
心の奥底では通じ合うものを持ちつつも、互いの幸せのために別れていく家族。

ただ凡庸に何かを捉えるというのでなく、見せるべき要素をきちんとたたみかけて見せていくこと。
そんな演出が、決してお涙頂戴ではなくベタな人情を売りにしてもいないのに、自然な形で「泣ける」ということに繋がっているのだろう。

あ、最後になったがこれを忘れちゃいけない。
我らが藤原釜足は、腕はいいが寡黙で頑固な彫金師の父親を、出番少ないながらも好演なり。

あ、もひとつ最後に。
私は「大映」と聞けば、グランプリに輝く名作から末期のめちゃくちゃなダイニチ作品まで何でも観たいのであるが、中でも後期プログラム・ピクチャーから生まれたこの作品は、大映という会社が持っていた「良心」の部分がいかんなく発揮された、愛すべき1本だと確信する。


(追記)
本文ではあまり触れられなかったが、実は今作品で最も私に爪痕を残した(?)人物は、ズバリ戸浦六宏その人である。これと、やはり昨年観た中川信夫の牡丹灯籠(テレビ作品のあれです)とか、昨年再見した「情事の方程式」などで、今更大注目してます。フィルモグラフィー追っていきたい。ちなみに、話が飛ぶけど息子さんの書くブログもよく読んでますよ。


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※以上の文章、2008年5月に記す。


2007年8月に第32回湯布院映画祭・大映京都特集にて、三隅研次監督『なみだ川』を初鑑賞。
それに関して、2008年5月に(内容を思い出しながら)感想を書き、某SNSに当時アップしたもの。
さらにこのたび、内容を一部修正し、2016年1月に再掲いたします。

上記本文中「ふたりでどこやらへお参りに行く」というのは、後年に再見したところ、目黒のお不動さんへのお参りのシーンでした。
また同シーンでの着物の色を「えんじ色の着物と桃色の着物」と表記しましたが、これはもっと適切な、伝統色的な言い方があると思われますので、お着物に詳しい方がご覧になったら補足していただければと思います。

また上記追記中で戸浦六宏氏について言及したくだりで「昨年」と何度か書いているのは、2008年から見た「昨年」ですので、2007年のことを指しています。
振り返ると、おそらく「戸浦六宏さんがステキと気付いた元年」(?)あたりだったのかなあと。

2016年新春、フィルムセンターの三隅研次特集にて上映される『なみだ川』を楽しみにしております。


# by hamanokani | 2016-01-11 12:13 | 映画の感想(件数僅少)

日活版『事件記者』・脇役俳優アワード(その1)

1959年から1960年にかけて8作品、2年後の1962年に2作品と、総計で10作品が製作された日活版『事件記者』を通して観ると、メインキャストはNHKテレビドラマ『事件記者』と同一の役柄を演じるお馴染みの俳優陣と、日活映画版のみのため設定された新キャラを演じる日活俳優陣(専属俳優や、本数契約等で何らかの契約関係にあった俳優、或いは契約はしてないけど日活作品への出演機会が多かった俳優etc…)との混成チームとなっていたのがわかります。

で、これから何回かに分けてお話したいのは(どちらかというと)そういったメインキャスト以外の役を演じていた俳優さんについてです。

シリーズ10作品を通し、ドラマの筋立てに必要な様々な役柄を、日活専属の脇役俳優・大部屋俳優の皆さんがくるんくるん入れかわり立ちかわり演じ分けています。
(もちろんこれは『事件記者』シリーズに限らず他の日活映画でもそうだし、また日活以外でも「撮影所時代の専属俳優が作品ごとに(※通行人などの「仕出し」的なものを含めた)様々な役を演じ分ける」のはごく当然の成り行きなのですが。)

あの役で登場の俳優さんが、次の作品ではこんな役を!などと考えながら10作品を観ていくのも非常に楽しく、シリーズものを観る醍醐味のひとつとなっているかと思います。
というわけで、日活版『事件記者』に出てきた脇役俳優たちについて「シリーズ通算でいったい何役演じたか?」という観点で勝手に「脇役俳優アワード」を開催、ひそかに称えていきたいと思います。
10作もありますと、ぶっちゃけ2役・3役はもう当たり前でして、本日はアワード大賞ともいえる「複数役」を演じた俳優さん2人をご紹介します。

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◎(シリーズ通算で)5役を演じた俳優
あくまで自分が数えられた範囲ですが、シリーズを通して最も多い「複数役」はおそらく「5役」かと。
しかもエントリー俳優さんは、私の認定するところでは2人いらっしゃいました。
この2人が必然的に脇役アワード大賞です! お2人ともおめでとう!!(パチパチパチ)

【神山 勝】
・第2作『事件記者 真昼の恐怖』
 → 六郷土手で死体を発見するカップル(の男性のほう)
夜の六郷土手でデート(カップルの女性役は木城ゆかり)してたら死体がごろごろ転がってきてギャー!というシーン。このシーンの神山さんがちょうつがいの付いたような不思議なカバンを手に持っていたのが個人的に気になってます。ぱっと見「ラジオかな?」と思えるようなこの持ち物、たとえば「音楽鳴らしながら屋外デート」みたいな設定だったのなら辻褄は合うのですが、それも確信が持てなくて(まあ、単に「木製のカバンだった」ということもあり得ますが…)。

・第3作『事件記者 仮面の脅迫』
 → 駿河台ホテルの部屋に踏み込む刑事のひとり(※ノンクレジット)
黒ぶちメガネかけて拳銃持っての登場だったかと(ダンディな神山さんはメガネ姿がなかなかお似合いです)。大勢の刑事の中でも、神山さんひとりで窓の外の様子を伺うカットがあり、ちょっと目立ってます。

・第5作『事件記者 影なき男』
 → イナちゃん結婚式の列席者のひとり(※ノンクレジット)
鑑賞後の自分メモによれば、披露宴シーンではなくその前の結婚式シーンのほうではっきり映っていた模様。新婦の母親・おちかさん役の相馬千恵子が座る列の、向かいの列に座っていたらしい。その列の後方から前方にかけて、浜口竜哉、佐川明子、神山勝…という並びで座っていたかなあと。並びは若干不確かながら「神山さんが居た」ということだけは確かです。

・第6作『事件記者 深夜の目撃者』
 → ラスト近くで石丘伸吾を治療する医者(※ノンクレジット)
重傷で横たわる石丘伸吾に対し、共犯の野呂圭介の逃亡先を聞き出そうと刑事が尋問もしているというシーンで、傍らに居る医者役の神山さん。石丘伸吾については「命だけはとりとめた」という描写に思えたのですが、これは観た人によって意見は分かれるかな。

・第9作『事件記者 拳銃貸します』
 → (新井麗子が営む)おでん屋の客
森みどり扮するホステスらしき女性と共におでん屋の屋台にやってくるカップル客。セリフ結構あり。確か連れの森さんに「質屋でもうかってるんでしょ」なんて言われてお代を多く払わされたりして(おつりをもらえないんだったか?)散々なお客さんでした。そして後から考えると、このカップルが来た時の屋台には、実は後の事件に関わる重要人物が勢ぞろいしているという…。


【英原穣二】
・第2作『事件記者 真昼の恐怖』
 → 病室前でガードする警官
被害者の病室前に立ちふさがり、記者等の部外者を入れぬようガードする警官役。第1作でも同ポジションの警官役(こちらは大森安行が演じる)が登場しますが、警察対記者の攻防を見せるための格好のシチュエーションと言えましょう。
そして両者押し問答の末、原保美が演ずる日報・べーさんの「あんた、出世するよ」という名セリフが飛び出します。
(個人的には、これはシリーズ屈指の名セリフのひとつだと思っております。)

・第4作『事件記者 姿なき狙撃者』
 → ラストで公園にやってくる警官隊のひとり
日報・スガちゃんこと沢本忠雄が杉幸彦を自首させようと必死の説得。しかしそうこうするうちに杉幸彦を消そうとする一味がやってきて2人とも危機一髪!なシーンに現れる警官隊。あくまで大勢の中のひとりの英原さんですが、顔はしっかり映ってたかと。

・第8作『事件記者 狙われた十代』
 → 撃たれて亡くなる警官
城西線・ひばりが丘駅という架空駅での売上金強奪事件、その現場にいち早く駆けつけて犯人の凶弾に倒れる警官役です。後姿が多く顔も殆ど映らないが、バッタリ倒れたカットの横顔で英原さんだと見てとれます。日報・相沢キャップのセリフに「亡くなった警官は昨日子供が生まれたばかりだって? そりゃ気の毒に…」といった主旨のセリフがあり、きちんとバックグラウンドも設定された重要な役だと言えるかも。

・第9作『事件記者 拳銃貸します』
 → 交通課の刑事のひとり
池袋北口での白タク一斉検挙シーンでの(メインの)刑事。いわゆる「センター」的な立ち位置で映り、アップもあったしセリフも幾つかあり。ロケ地は東武東上線の線路脇ですが、私だと時々埼京線の車窓からこのシーンの撮影場所を見たりしてます(埼京線からも遠巻きに見える)。見るたびに「ああ、白タク一斉検挙シーンのとこだ」と、何となく思い出されて。

・第10作『事件記者 影なき侵入者』
 → (会議のシーンに登場する)警視庁刑事のひとり(※ノンクレジット)
捜査会議のシーンにて、確か向かって右の列の奥から2番目に座っていた気がします(私の鑑賞後メモが正しければの話ですが…)。一番奥が鑑識役の八代康二だったはずだからその隣。そして何のかんのでずっとクレジットありでの出演だった英原さんですが、今作のみ痛恨の(?)ノンクレジットであります。

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上記の神山勝さんと英原穣二さんは、当・脇役アワードにおける「同率1位」という見解ですが、あくまで「違う役柄の演じ分け」という観点で見るならば、全て違う役どころだった神山さんが、僅差でトップと言えるかも知れません。
対する英原さんは(全てシチュエーションは異なるものの)みな「警察官役」のバリエーションとなるので、そこは「5役」を謳うのにやや弱い点なんですが、しかし神山さんは5役中でクレジットありの役が2役だが、英原さんはクレジットありが4役…と考えると、この面では英原さんに軍配が上がるのかなとも。
さて日活版『事件記者』ファンの皆さんは、どのようにお考えでしょうか。
(そんなの興味ないなんて言わないで…。くすん)

脇役アワードその1からして、こんなに書くの時間かかってどうするの? その2なんて果たして書けるの? この調子だとどうなるの? … と、もろもろの自問自答をしつつ、(いつ更新できるかわからないけど)ひとまず次回に続く。
ではまた。
# by hamanokani | 2014-05-25 22:39 | 日活俳優など